目指すところは
業界最高品質のクオリティ

 釣り糸は魚と釣り人を結ぶ命綱だ。ロッドやルアーなど花形の陰に隠れ、クローズアップされる事は少ないが、ある意味、全ての釣具の中で最も重要な存在とも言える。
国内自社工場で生産されるデュエルフィッシングラインは、日本国内だけではなく、海外のアングラーからも高い評価を得ている。
そんなデュエルフィッシングラインの製造・開発の中枢を担うデュエル紡糸プラントの鶴岡健一工場長に話を伺った。

意外にご存じない方もいらっしゃるんですが、弊社のラインは全て国内の自社工場で生産されています。
釣り糸は品質こそが全て。
自社生産だからこそ、徹底した品質管理で高品質な製品を製造することが可能です。

 デュエルラインの品質は海外市場でも高評価ですが、製造過程で留意する点は?

糸径でも樹脂の混錬でも、均一性という点には非常に気を遣っています。
主原料に対し異なる樹脂や顔料、添加物などを配合するものなどでは、その分量や混ざり具合などにも細心の注意を払います。
糸径が均一でなかったり、不純物が混ざっていたりすれば、そこからプツリと切れてしまう。そんな商品だと、次は使ってもらえない。ユーザーさんの目はとても厳しいですよ。我々は常に、業界最高品質のクオリティを目指してライン作りを行っています。
ナイロンやフロロカーボン等のモノフィラメントラインは、現在の技術水準でも、かなり高レベルなところまで行き着いていると思いますが、更なる高みを目指して、日夜、研究努力を重ねています。
また、そのような中で、今までに無い全く新しいものを作り出すということは容易では有りませんが、ユーザーのニーズに応え、競合他社さんには無い個性のある製品が作れればと、常にチャレンジし続けています。

モノフィラメントラインの原料となるペレット(左・ナイロン、右・フロロカーボン)。素材自体のクオリティはもちろん、添加物のブレンドや加工方法で、ラインの持つ特性に大きな差が生まれる。
Section2

ライン完成までの10ステップ

ライン完成までの
10ステップ

ラインの製造

  • 1

    1)
    押出機で原料となる樹脂ペレットを高温で溶融、撹拌し、ノズルから押し出す。機械内部の温度や押し出しのスピードにムラが無いことが高品質なラインを作る上での絶対条件。
  • 2

    2)
    ノズルから押し出された原料はドロドロに溶けて熱い液状になっている。これが冷却槽で冷やされラインの形状となる。この時点では、まだ規定の強度を持っていない。
  • 3

    3)
    冷却されたラインは、一定のテンションをかけながら冷却槽から引き上げられる。冷却水の温度は一定に保たれ、ゴミなどの不純物が混入しないよう、しっかり管理されている。
  • 4

    4)
    押し出し、冷却されたラインに、一定の負荷をかけながらローラーで巻き取ることで、バラバラの状態である分子を整列させ、強度を引き上げてゆく。延伸と呼ばれる工程。
  • 5

    5)
    延伸と同時にラインに熱を加える事で、強力、硬度などを高めていく。素材特性の違うフロロカーボンとナイロンでは、加熱する温度や巻き取りのスピードにも違いがある。
  • 6

    6)
    加熱と延伸は複数回繰り返される。同じ素材を用いても、加熱の温度や延伸の速度、回数によりラインの性質に変化が出るため、製品ごとに細かい基準値が定められている。
  • 7

    7)
    ラインをボビンに巻き取る前に、静電気の発生を押さえる薬剤を塗布する。
    これは、この後に行われるコーティングや着色などの二次加工の際のトラブルを軽減するのが目的。
  • 8

    8)
    延伸工程を経たラインは、大型のボビンに巻き取られる。この際、巻き癖やライン潰れなどが起こらない様、ラインにテンションのかからない状態で巻き取られていく。

9.検査

製造したラインは厳しくテストされる。

9)検査 より多くのユーザーに満足して頂ける高品質なラインを
提供するため、出来上がった製品は、
検査員の手によって一つ一つ厳しく検査される。
強力、耐摩耗性、断面検査など、
検査項目は多岐にわたる。
また、プロト製品やフィールドテストなどで
使用されたラインも、ここで解析し、
より良い新製品作りにフィードバックされている。

  • 摩耗テスト

    9-1)摩耗テスト
    ラインに求められる対磨耗性は機械を使用し精密に検査される。
    実際の使用環境に近い水中でのテストはもちろん、
    より過酷な乾燥状態でのテストも欠かさず行われている。
  • ライン内部検査

    9-2)ライン内部調査
    電子顕微鏡により、製品むらや不良の有無を検査。
    ライン内部に不純物が混入していないか、傷は入っていないか、
    糸径は均一であるかなどを細かくチェックする。
  • 引っ張り強度テスト

    9-3)引っ張り強度テスト
    出来上がったラインはボビンごとに検査が行われる。
    写真は引っ張り強度の検査。検査員の手作業により、
    規定通りの強度を備えているか、一つ一つ厳しくチェックされる。
  • 紡口検査

    9-4)紡口検査
    押出機の紡口(ラインを押し出す部分の金型)を検査。
    目詰まりや歪みなどが無いか、製造工程1回ごとに検査される。
  • 糸径むら検査

    9-5)糸径むら検査
    糸径のむらを解析しラインの品質管理を行う、糸径監視システム。
    最高の品質を実現するため、小さな製品むらも見逃さない。

完成ラインをボビンへ~出荷

10)完成ラインをボビンへ~出荷 着色、コーティングなどの二次加工を終えたラインは、小分けされ製品となる。機械によるオートメーション化が進む中でも、職人さんの手作業にゆだねられる部分はまだまだ多い。
平行巻きが主流になりつつあるとはいえ、製品特性に合わせ職人さんの手によってスプーリングされている製品も少なくない。高品質を維持するためには、熟練の技術が求められる。

出来上がった製品は、箱詰め後、倉庫にストックされる。
その後、オーダーに応じ、トラックで出荷される。
海外での評価も高いデュエルラインは、輸出用として出荷されるものも多い。
Section3

更に強く、更に高品質に。その進化はつづく。

更に強く、
更に高品質に
その進化はつづく。

 最新鋭の機械によるオートメーション化が進むとはいえ、
原材料の管理、巻き取り、染色、強度試験など、フィッシングライン製造において、
人の手による作業の占める割合はまだまだ多い。
 徹底した品質管理の下、多くの工程を経てユーザーの元へ届けられるデュエルフィッシングライン。
国内自社生産だから成し得る高品質は、製造に携わる職人達の尽力の賜物。
そして、それは、更なる高みを求め、常に進化し続けている。
たかが釣り糸、されど釣り糸。是非、あなた自身の手で確かめて頂きたい。